新築一戸建ての減価償却と固定資産税|購入後の税金と資金計画の考え方

ご相談に来られた方から、減価償却について質問を受けることがあります。「減価償却は自分の家にも関係あるのか?」というものです。
私は不動産の仲介とあわせて、住宅ローンや保険、資産運用のご相談もお受けしているのですが、だからこそ感じていることは、家を買った後に毎年かかるお金と、将来その家をどう扱うかまで並べてはじめて、「この家でいいのか」が判断できます。
このコラムでは、新築一戸建ての減価償却と固定資産税を中心に、私が実際の面談でお伝えしている内容をご説明していきます。
物件価格のほかに、いくらかかるのか
物件本体の価格以外にかかる費用として、登記費用、火災保険料、住宅ローン関連の費用、仲介手数料、引越し費用などの諸費用について、私は物件本体価格のおおむね5〜10%を見込んでおきましょう、と最初にお伝えしています。
弊社では、この諸費用を初回のご相談の場ですべてお出しします。「後から聞いていない費用が出てきた」という後悔はいちばん避けたいと思っているからです。物件のデメリットについても同じで、「知らなかった」をゼロにすることを徹底しています。
先日も、20代のご家族から「団信のオプションや、銀行ごとに違う諸費用まで詳しく教えてもらえた」というお声をいただきました。数字を出し惜しみしないことは、それだけで安心材料になるのだと感じています。
そして購入後には、固定資産税と都市計画税、それに将来の修繕費という継続的な支出が続きますので、物件価格と月々の返済額だけで判断すると、この部分がすっぽり抜け落ちてしまいます。
私が資金計画を組むときに、毎月の返済額と年間の税負担、修繕のための積み立てを並べるのはそのためです。最初に全体像を見た方ほど、あとから迷いが少なくなると感じています。
横浜市の固定資産税と都市計画税
マイホームを取得すると、毎年1月1日時点の所有者として、固定資産税を納めることになります。横浜市の税率は、固定資産税が1.4%、都市計画税が0.3%です(出典:横浜市、2026年9月時点)。土地と家屋それぞれの評価額をもとに計算した課税標準額に、この税率を掛けて税額が決まります。
都市計画税は市街化区域にある土地・家屋が対象で、固定資産税とあわせて納める形になります。軽減の仕組みもあり、住宅用地は200平方メートルまでの部分について、課税標準額が固定資産税で6分の1、都市計画税で3分の1になります。
さらに新築住宅は、一定の要件を満たすと120平方メートル相当分の固定資産税が3年間2分の1に減額され、認定長期優良住宅であればこの期間が5年間になります。
私がご案内する新築戸建てには、長期優良住宅の認定を受けた物件もあります。認定を受けた住宅は区役所への申告が必要になるため、ご案内の段階で「この物件は申告がいるタイプです」とお伝えするようにしています。手続きを知らないまま期限を過ぎてしまうのは、あまりにもったいないことです。
もう一つ、私が先回りしてお話しするのが、減額期間が終わった後のことです。4年目に税額が元の水準に戻るのは増税ではないのですが、通知書を見て驚かれる方がいらっしゃいます。ですから資金計画の時点で、この差も最初から折り込んで見ていただくようにしています。
建物は減価償却、土地は対象外です
減価償却は投資用物件の話だと思われている方が多いのですが、実はご自宅にも関わってきます。
国税庁の解説では、建物などの減価償却資産は取得した年に一度に費用化するのではなく、法定耐用年数に応じて費用を配分していくとされています(出典:国税庁「No.2100 減価償却のあらまし」)。減価償却とは、建物の取得費用を、使用できる年数にわたって分けて考えていく仕組みのことです。
一方、土地のように時間がたっても価値が減少しないと考えられている資産は、減価償却の対象外です。国税庁の資料では、土地や借地権のほか、建設中の建物なども減価償却をしない資産として示されています。
ですから、同じ一つの家であっても、建物部分と土地部分は分けて考える必要があります。新築一戸建てを取得した場合、支払った代金のうち建物は減価償却の対象となり、土地は対象外となります。
私が契約前に必ず確認しているのは、契約書や明細で建物と土地の金額区分がどうなっているか、という点です。なぜなら、将来売却する場面や、転勤でご自宅を賃貸に出す場面になって、必要になってくる数字だからです。
そのときになって「書類が見当たらない」というご相談は実際によくあります。お引き渡しの書類一式は将来の税金の書類でもあります。そのような理由もあって、弊社では引き渡し後の確定申告までお手伝いしているということもあります。
木造22年、鉄筋コンクリート47年の意味
減価償却を考えるとき、次に押さえておきたいのが構造ごとの法定耐用年数です。国税庁が公表している耐用年数表では、住宅用の木造建物は22年、鉄筋コンクリート造の住宅は47年とされています(出典:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」)。
この年数は、建物の価値をどのくらいの期間にわたって配分するかを定める基準であり、減価償却費の計算に直接影響します。
ここで誤解が生まれやすいのですが、木造だから22年で建物の価値がなくなる、という意味ではありません。これはあくまで税金の計算上の年数で、住宅の性能や実際に住める年数とは別の話です。ここを混同したまま検討すると、判断を誤りやすくなりますので、私はこの二つを必ず分けてご説明しています。
もう一つ、ご自宅を売るときの計算には続きがありまして、マイホームのように事業に使っていない建物は、法定耐用年数の1.5倍の年数に対応する償却率を使って計算します。木造であれば22年の1.5倍で33年、償却率は0.031です(出典:国税庁「No.3261 建物の取得費の計算」)。事業用の建物より、緩やかに目減りしていく計算になっているわけです。
この違いをご存じないまま「木造は22年で終わり」と考えていらっしゃる方は、決して少なくありません。断熱や耐震の等級といった性能の話と、税金の年数の話。似ているようでまったく違うこの二つを、私はいつも分かりやすくご説明するようにしています。
私が最初に確認していること
ご相談をお受けするとき、私が最初に確認するのは物件価格ではありません。総額と毎月の負担、そして10年後の家計です。ご家族の構成も収入も将来設計も一人ひとり違うのですから、同じ提案が当てはまるはずがない、というのが私の考え方です。
減価償却も固定資産税も、単独で覚えてもあまり有用ではなく、資金計画という一本の線の上に並べて、はじめて意味を持ちます。そういった背景もあり、月にお受けする件数をあえて絞り、代表や担当者が最初から最後まで担当しています。
神奈川県横浜市旭区のワンフィニタス株式会社では、新築一戸建ての減価償却や固定資産税の考え方から、資金計画の組み立て方まで、ご相談いただけます。気になりはじめた段階でかまいませんので、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
減価償却も固定資産税も、難しい話ではありません。数字を並べて全体像を見渡すことで、後悔のない家探しが叶うものだと私は思っています。
・新築一戸建ての購入を検討していて、減価償却の仕組みを知っておきたい方
・物件価格だけでなく、購入後の税金や維持費まで含めた資金計画を立てたい方
・横浜市で新築一戸建てを探していて、固定資産税の減額や申告の要否を確認したい方
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