20代で新築戸建てを購入するタイミングは?年齢より大切な判断のポイント

20代のうちにマイホームを持つのは早すぎるのだろうか、もう少し待ったほうがよいのだろうかと、新築戸建ての購入時期について迷っている方は多いのではないでしょうか。周りにまだ家を買った友人がいなかったり、収入がこれから増えていく時期だったりすると、なおさら購入に踏み出すタイミングがつかみにくいものです。
実際に20代の方から、新築戸建てを購入するタイミングについてご相談を受ける機会はよくあります。今回はこのご質問に、データを踏まえての私なりの考え方をお伝えしたいと思います。
新築戸建てを買うタイミングが分からない、という20代の方のご質問
住まいの購入は、多くの方にとって人生で一番大きな買い物です。それだけに、今がそのタイミングなのかどうか、確信を持てないまま立ち止まっている方も少なくありません。
とくに20代の方の場合、まだ若いのだから急がなくてもよいのではないか、という気持ちと、家賃を払い続けるよりも早く自分の家を持ちたいという気持ちの間で迷われるのも、住まいのことを真剣に考えているからこそだと思います。
近年は物価高などの影響もあり、住まいの取得そのものに不安を抱えた方からのご相談が増えています。弊社ではこれまで不動産仲介や不動産売買の仕事に加え、FPとしての相談業務にも携わってきましたが、住まいの購入時期を考えるときには、年齢だけでなく、家族の状況やお金の面もあわせて見ていく必要があると考えています。
そこで今回は、実際にどのくらいの年代の方が家を建てているのかというデータを手がかりにしながら、20代で購入することの意味と、購入時期を考えるうえで押さえておいていただきたいポイントをお伝えします。
20代で家を買うメリット
国土交通省の住宅市場動向調査(令和5年度)によると、新築の注文住宅を取得した世帯主の年齢で最も多かったのは30代で、全体の46.0%でした。30代は、結婚や子どもの誕生、小学校への入学といった節目を迎える方が多い年代です。年収や貯蓄など、資金面での見通しが立ちやすくなるという背景もあります。
加えて、住宅ローンの借入期間は一般的に35年であることから、60代でのローン完済を考え、このタイミングで決断する方が多いのだと考えられます。例えば30歳で35年の住宅ローンを組めば、完済は65歳になる計算です。借り始める年齢は、そのまま完済の時期に関わってきます。
一方で、20代で購入することにもメリットがあります。早い時期に借り始めれば、定年前に住宅ローンを完済しやすくなりますし、返済期間を長く取ることもできます。25歳で35年の住宅ローンを組んだ場合であれば、完済は60歳の計算になります。さらに、購入後は家賃の支払いがなくなりますので、家賃の負担を軽くできるという点も見逃せません。
30代が多いというデータは、あくまで多くの方がその時期を選んでいるという結果であって、20代での購入が早すぎるということを意味するものではないと私は考えています。
ライフステージの変化は、住まいを考えるきっかけになる
年齢と並んで、住宅購入のきっかけになるのがライフステージの変化です。結婚や妊娠・出産、子どもの入学や進学、さらには親との同居や介護といった出来事は、住まいを見直す大きなきっかけになります。
家族構成が変われば、使いやすい間取りや必要な広さも変わってきます。健康や安全に配慮した家で子育てをしたいと考える方も多いでしょうし、親との同居のために、複数の世帯が一緒に暮らせる住まいを望むケースもありえます。20代の方であれば、これから先に結婚や出産、お子さまの入学といった節目を迎える可能性もあるはずです。
今の暮らしだけでなく、この先の家族の変化も思い描きながら住まいを考えておくと、購入の時期についても判断しやすくなります。購入のタイミングを考える際には、ご自身やご家族がこれからどのようなライフステージを迎えるのかを、一度整理してみることをおすすめします。
住まいはお引き渡しの後も長く暮らしていく場所ですから、ご購入後に売却や買い替えといったご相談にお応えしながら、ご家族の変化に合わせた住まいのあり方を一緒に考えていくことも、私の大切な役割だと考えています。
住宅価格の上昇を踏まえて長いスパンで考える
最近はニュースで耳にすることも多いかと思いますが、2020年以降、住宅の価格は高騰しています。これは土地の価格に加えて、資材費や人件費といった建築コストが上昇しているためです。
具体的には、海外の木材が手に入りにくくなったウッドショック、ロシアのウクライナ侵攻による建築資材の不足、エネルギー価格の高騰、そして働き方改革を背景とした職人不足や賃金の上昇などの影響が挙げられます。
こうした要因が重なって、住まいを手に入れるためのコストは以前よりも高くなっており、これから住まいを持とうとする20代の方にとっても無関係ではありません。
住宅価格の今後の動きを見通すことは簡単ではありませんので、価格が下がるのを待つかどうかだけで購入時期を判断するのではなく、建築時のコストを抑える工夫や、住み始めてからかかるランニングコストなどにも目を向けて、長いスパンで考えることが必要です。
購入時の価格だけでなく、住み続ける間にかかる費用まで含めて考えることで、ご家庭にとって無理のない住まい選びにつながると考えています。
年齢だけで決めずに複数の面から購入時期を考えてください
購入時期を考えるときに避けていただきたいのは、何歳だから買う、まだ若いから見送るというように、年齢だけで判断してしまうことです。家を建てるタイミングは、ライフステージ、住宅ローンの金利、市場の動向、資金計画など、複数の面から検討することが大切です。
なかでも大きなポイントになるのが、住宅ローンを無理なく組めるかどうか、そして子どもの成長に合わせた住環境が整うかどうかの2点です。補助金や優遇税制によって有利になるケースもあり、例えば住宅ローン減税では、子育て世帯や若者夫婦世帯が新築住宅などに入居する場合に、借入限度額の上乗せを受けられる仕組みがあります。
こうした制度は入居時期や要件によって適用が変わりますので、対象となるタイミングも考慮しながら検討していただきたいと思います。
私は住まいのご相談を受ける際、家計の状況を整理し、無理のない住宅ローン計画を一緒に考えることを大切にしています。住宅ローン控除の活用や保険の見直しなど、取り組み方はご家庭によってさまざまです。20代での購入が早いのか、もう少し待つべきなのかは、ご家庭ごとに答えが異なります。迷っている段階からご相談いただければ、ライフプランと資金計画をあわせて整理しながら、ご自身に合ったタイミングを一緒に考えていくことができます。
まとめ
新築戸建てを購入するタイミングは年齢だけで決まるものではなく、ライフステージや住宅ローン、制度の活用まで含めて考えることが、20代の方にとっても納得のいく選択につながると私は考えています。
こんな方はご相談ください
・いつのタイミングで新築戸建てを購入するのがよいか迷われている方
・20代で住宅ローンを組むことに不安があり、資金計画を整理したい方
・結婚や出産などライフステージの変化を見据えて住まいを考えたい方
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