新築一戸建ての耐震等級とは?等級1・2・3の違いと「相当」表記の注意点

知識

高橋 徹夫

筆者 高橋 徹夫


 


マイホーム購入を検討し始めた方から、よくいただくご質問のひとつが「新築一戸建てを買うとき、耐震等級はどのくらい重要か」というものです。間取りや価格は物件資料を見ればすぐに比べられますが、地震に対する強さは、内覧で壁や床を眺めていても分かりませんよね。

 

先に私の答えをお伝えしますと、耐震等級は、新築一戸建ての「見えない性能」を数字で比べられる客観的な物差しです。ただし、等級の数字だけを見るのではなく、その等級が第三者の評価を受けたものかどうかまで確かめていただきたいと考えています。

 

このコラムでは、耐震等級の基本から、物件資料で見かける「耐震等級相当」という表記の読み解き方、そして私が家選びで大切にしている考え方まで、順にお話しします。


 

耐震等級とは?等級1・2・3の違いを整理


実は、耐震等級の仕組みそのものは、それほど複雑ではありません。押さえておきたいのは「3つのレベル」と「倍率」の2点です。

 

耐震等級とは、建物の耐震性能を表す指標のことです。地震に対する建物の倒壊・損傷のしにくさを基準に、耐震等級1、耐震等級2、耐震等級3の3つのレベルに分けられています。

 

等級の数字が大きいほど耐震性能が高いことを表しており、各等級はそれぞれ、「耐震基準」と呼ばれる基準の1倍、1.25倍、1.5倍の地震の力に耐えられるよう定められています。つまり、耐震等級1が基準そのものの水準、耐震等級2はその1.25倍、耐震等級3は1.5倍の力を想定した水準ということです。

 

長期優良住宅の認定基準でも、耐震等級でいえば「等級2以上」がひとつの目安とされています(出典:国土交通省および各所管行政庁が公表する認定基準の概要、2026年9月確認)。長期優良住宅の考え方は別のコラムで詳しくまとめていますので、あわせてご覧ください(https://onefinitas-estate.jp/blog/entry-860573/)。

 

私は開業前、大手注文住宅メーカーの営業職として、建物についての知識を深めてきました。その経験からお伝えしたいのは、長く住む家で本当に確かめていただきたいのは、壁の中や床下など、普段は目に見えない部分だということです。耐震等級は、その見えない部分の性能を、誰もが比べられる数字に置き換えてくれるものだと私は捉えています。

 

「耐震等級相当」と認定済みの違いとは


物件資料を見比べていると、「耐震等級3相当」といった表記に出会うことがあります。実はこの部分が、一度立ち止まっていただきたいポイントです。

 

「耐震等級〇相当」とは、耐震等級〇に相当する耐震性はあるものの、正式な認定を受けていないものを指します。正式に認定されるには、第三者機関である「登録住宅性能評価機関」による住宅性能の評価が必要です。

 

評価を受けて認定された場合は、等級を証明する「住宅性能評価書」を取得できます。住宅性能評価書とは、住宅の性能に関する情報が記載された書類のことで、耐震等級も明確に知ることができます。

 

誤解のないようにお伝えすると、「相当」と書かれた物件の耐震性が低い、という意味ではありません。違いは、その等級を第三者の評価によって書類で確かめられるかどうか、という点にあります。だからこそ私は、耐震等級を判断材料にされる方には、「相当」という言葉だけで決めず、住宅性能評価書があるかどうかまで確認していただくようお勧めしています。

 

私が不動産の仕事を始めたきっかけは、大切な友人が欠陥住宅をつかまされ、心身ともに傷ついている姿を目の当たりにしたことでした。「もっと正直に、もっと丁寧に説明されていれば、こうならなかったのに」。その悔しさが今も原点にあるので、性能についても、言葉の印象ではなく根拠となる書類で一緒に確かめることを大切にしています。

 

耐震等級だけで新築一戸建てを決めない理由


ここまで読んで、「それなら等級の高い家を選べば十分」と感じた方もいるかもしれません。性能に目を向けていただくこと自体は、私も大賛成です。

 

以前ご相談いただいた30代・5人家族のお客様は、探し始めた頃、住宅性能よりもデザインを重視されていました。私から耐震性などの性能の重要性をお伝えするうちに、「どうせだったら性能の高い物件を選ぼう」というご家族の意見になったと伺っています。

 

しかしそれでも私は、耐震等級だけで家を決めることはお勧めしていません。耐震等級が示しているのは、あくまで建物そのものの性能だからです。

 

以前、「すぐ申し込みたい」とご相談いただいた新築一戸建てについて周辺環境を調べたところ、過去に浸水履歴があり、ハザードマップでも注意区域に該当していることが分かったというケースがあり、長く住むご自宅としてのリスクをお伝えし、そのときは見送りをご提案しています。建物の性能と、土地や周辺環境のリスクは、分けて確認する必要があるのです。

 

もうひとつ、FPとしてお伝えしたいのが資金計画とのバランスです。性能を優先するあまり毎月の返済に無理が生じては、長く暮らしていくという本来の目的から離れてしまいます。性能・立地・予算のどれを優先するかは、ご家族ごとに違っていてよいと私は考えています。

 

耐震等級を見極めるマイホーム購入の進め方


性能も、立地も、予算も、と考え始めると、何から手をつければよいか迷ってしまいますよね。

不動産仲介における物件探しは、一般的に3カ月から半年程度、長い場合は1年以上かかることもあります。数多くの物件をご案内すると、かえって迷われる方も少なくありません。

 

そこで私が大切にしているのが、最初のヒアリングです。ご家族が本当に求めている条件を整理し、耐震等級をどこまで重視するのかも含めて優先順位をはっきりさせたうえで、納得いただける物件に絞ってご提案しています。

 

物件資料で耐震等級の表記を見かけたら、まずは「相当」なのか、住宅性能評価書があるのかを確認してみてください。最近私がご紹介している新築一戸建てにも、長期優良住宅の認定を受けた物件が少なくありません。こうした表記の意味も、一つずつ一緒に確認していきます。

 

ワンフィニタス株式会社では、代表である私がサポートし、物件価格以外にかかる諸費用も最初のご相談の場でお示ししています。住まいは人生に大きく関わるものですから、お引き渡し後も、住宅ローンの借り換えや保険の見直しなど、さまざまな状況に応じてご相談いただける関係でありたいと考えています。

 

新築一戸建ての耐震等級は、数字の大きさだけでなく、住宅性能評価書による裏づけまで確かめてこそ、家選びの判断材料として生きてきます。横浜市旭区を拠点に神奈川全域で活動するワンフィニタス株式会社まで、まずはお気軽にご相談ください(https://onefinitas-estate.jp/contact/)。

 

まとめ


耐震等級は、新築一戸建ての見えない性能を確かめるための大切な物差しです。数字の大きさだけでなく、住宅性能評価書による裏づけと、ご家族の資金計画とのバランスまで見て選んでいただきたいと私は考えています。

 

・これからマイホーム購入を検討している方

・物件資料の「耐震等級〇相当」の意味を確かめたい方

・耐震性能と予算のバランスに迷っている方

 

お問い合わせはこちら:https://onefinitas-estate.jp/contact/

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